よく聞かれるので書いてみようと思います。母国語と夢の関係とか、いろんな憶測はありますが・・・
すべての言語を同じだけできるバイリンガルは少数派
まず、バイリンガル(マルチリンガル)といっても、語学力が完全に5:5という人はほぼいないんだそうです。どちらも人並み以上にできたとしても、どちらかがメイン言語で、もう片方がサブ言語という風に役割分担があるらしく、その割合は6:4だったり、7:3だったりと、それぞれですが、自分の中で例えば深い思考が得意な言語、感情を表現するのに適してる言語・・・は大体決まっているんじゃないかなともいます。私は日本語メインですが、思考はドイツ語の方が良い時もあるし、怒ってる時は大概ドイツ語です(笑)
夢見る言語は時々で変わる?
そして、夢。これに関しては・・・特に決まってないような気がします。
多分、より得意な方で見ることが多いと思うのですが、その時より多く使っている言語で見ることもあるので、その時々で変わるという方も多いんじゃないかと・・・
新しい言語を夢中になって勉強していると(断片的であっても)その言葉で夢を見た経験ありませんか?それと似たような現象なのではないかと考えていて、私も今は日本で生活して、日本語で考えている時間も圧倒的に多いこともあり、夢も日本語ですが、稀にドイツ語でも見ているようです(はっきりとは覚えていません。笑)たまに英語の時もあるし、韓国語で見ることもあります。最近韓国ドラマにはまっているので、また韓国語でも夢を見る日は近くなりそう・・・w
面白い現象としては、普段ドイツ語で会話することのないような人がドイツ語を話していたり、逆に学校の友達が流暢な日本語を喋っていたり、私の夢の中に登場するほとんどの人がバイリンガルになります(笑)
夢で人は記憶や情報を整理・圧縮しているなんて研究結果もあるそうですし、よく使っている(意識している)言語で夢をみるというのは理にかなっているのではないでしょうか。
また、アメリカにもこんな調査結果もあるそうですよ。逆に夢では現実でそれほど得意ではない言語を流暢に話しているケースがよくある、と。面白い現象ですよね。それは「願望」なのか、埋めることのできる「ギャップ」なのか・・・どちらもありえそう。夢って面白い。
右脳と左脳
あと、夢からは少し離れてしまうのですが、言語処理能力というか、脳みそ(具体的には右脳と左脳)の使われ方が言語によって違うという研究結果をまとめたものもあり、非常に面白い本でした。めちゃくちゃ古い本ですが、日本語はポリネシア語と並び、世界でも珍しい右脳をたくさん使う言語なのだとか?!例えば、擬音語・擬態語の豊富さ。自然界の音、虫の音・・・こういったものが西洋人には聞こえない、なんて記述には驚いたものです。(聞こえていないとは信じがたいですが、それらの音の認識の仕方が違う、という意。)漢字は右脳に記憶されるんだとか。
なんとなくですが、私の中でもそうした右脳タイプの言語と、左脳タイプの言語があるなぁという感覚はあり、欧州言語は左脳タイプです。日本語は右脳だとは思っていませんでしたが、ただ左脳グループじゃない=じゃぁ、右脳かな、という雑なグルーピング(笑)韓国語も右脳グループ寄り。中国語はちょうど真ん中。めちゃくちゃロジカルなのに(ラテン語よりもロジカルだと思いますw)、漢字や音というファクターを右脳までデータを取りに行かなくてはならないので、行ったり来たり忙しい、そんな言語。
夢も言葉も思考も、ひとつと決まっているわけではないし、言葉にならない感覚というものも私たちは日々認識しています。人間ってよくできていますよね。ほんとに。
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