私事ですが、大好きだった大叔母が亡くなったという知らせを受けました。生前はたまにしか遊びに来ない私のことも可愛がってくれて、一緒にいるのがとっても心地の良い、チャーミングな人でした。年齢的にも大往生なので気落ちはしていませんが、もう生きて会えないのかと思うと寂しいなぁ・・・という気持ちはあります。
お悔やみカードがない?日本
ところで、お香典は母や祖母が送るため、私たち世代は何もしなくて良いということになったのですが、せめてお悔やみのお手紙を書こうかと思い、文具店に出向きました。ドイツはカード文化なので、どんな用途でも何かしらカードがあり、そのノリで行ったらやはり無いわけです。「御霊前」とか「志」と書かれたお香典袋はもちろんあるのですが、お金を入れずに送るのも変なので、どうしたものかと狭い文具店を30分くらいウロウロ、何往復もしていました(笑)考えれば分かることなのですが、習慣ってやつでしょう^^;結局、華美ではなくて、上質な紙を使った便箋セットを買いました。今晩は大叔母に思いを馳せてお手紙を書こうと思います。
どんなシチュエーションでもカード文化*のドイツ
それにしても、日本では、親しい人や生前お世話になった人が亡くなった場合、お手紙を書く人もいらっしゃると思うのですが、どんなものに書いて送るのでしょうか?ドイツではこんな感じにモノクロのカードが沢山あるので、趣味に合ったものを選びます。因みに、こういったカードをTrauerkarteと言います。
親しい仲であれば、お花代として数千円包むこともあるにはありますが、金銭のやり取りが少ないドイツでは、カードのやり取りが関係を培っていく上でとても重要です。誕生日やクリスマスにはカードにも凝るととっても喜ばれます。日本でしか売ってないような和柄のカードは何枚かストックしておくと重宝します。
*グリーティングスカードの方です。一応。
お悔やみの言葉
もっともシンプルな言い方:
Mein herzliches Beileid.
(心よりお悔やみ申し上げます。)
Es tut mir Leid.
(私もあなたと同じように苦しいです。お気の毒に。
※普段はごめんなさいという意味ですが、この場合は言葉の通り、私も苦しいという意味で捉えた方がしっくりきませんか?)
Dein(e) XXX wird uns fehlen.
(XXXにお名前や間柄をいれます。)
(私たちもXXXを恋しく思うでしょう。)
書き言葉になると詩的な表現がもっとたくさんあります。著名な作家や哲学者の言葉を引用することもよくあります。
そういえば、「美人薄命」とは少し違うけど似てるなあと思ったのは
Quem dei diliqunt, adulescens moritur!
(Wen die Götter lieben, den lassen sie jung sterben! )
(神が愛されし者を、神は若者として死なせる!)
というプラウトゥスの言葉です。ラテン語です。 すぐ下がドイツ語訳。更にその下が和訳。多分もっとスマートな言い方があるのでしょうけど、敢えて原文に近い形で残してみました。
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