Rの発音に苦戦している方は多いと思います。でも、日本語にない音だからか、意識をしすぎてる場合はとても多いように感じています。この記事ではRを実は発音せずに綺麗に聞こえる方法を紹介します。
誤解されている方も少なからずいらっしゃるので初めに書いておくと・・・
私が「Rrrrrrrrrrrr」と発音している時の喉を触ってもらって、指で感じてもらうことをよくするのですが、口蓋垂を震わせます。例えるならば、水なしでうがいをして、軽く声を乗せたような感じです。強いて言うなら「ぐ」と言いながら喉を鳴らすのがやりやすいかも?(母曰く、私が子供の頃は「rot」という単語をいつも「grot」と言っていたそうです。子供の耳にはそう聞こえたのでしょうね。結構この気付きが大きいと思います。)練習さえすれば、できるようになる可能性はかなり高いのでやってみてください。
それでも出来ない!という方も心配はいりません。なぜながら、このRがどうしても必要な時って思うよりも少ないんです。
組み合わせ・重ね合わせ単語で二番目の単語がRで始まる場合も含みます。
例えば、Rot|käppchen, Rat|haus, Fahr|rad
(|で意味を区切っています)
しかも、Rを喉で発音できなければ、巻き舌でも全く問題ありません。一部地方(例えばフランケン地方・シュツットガルト・ミュンヘン近郊)では巻き舌Rです。
大事なのは、RとLを明確に区別して発音することです。それが曖昧になるから通じにくい発音になってしまっているケースが多いです。なので、経験から言うと
というのが持論です。Lもつい巻き舌Rとごっちゃになることが多いです。勝手な推測ですが、日本語ってあんまり力を入れなくても発音できる音が多いので、力が入っていないからだと思うんですよね。母国語だから必要な筋力はとっくについているから余計に。実は、Lってシャープで尖った発音なんですよ。舌の先っぽに力を込めます。のっぺり、だらっとした舌では上手に発音できません。
前置きが長くなりましたが、RなのにRを発音しなくて良いのはどんな時なのでしょう?
わかりやすいので、語尾がRのものの例を挙げてみます。発音の区切りになるところに|を入れて置きます。赤文字でアクセント[]の中がルビです。
-ar
Paar[パー], Kommen|tar[コメンター]
-er
Va|ter[ファーター], Leh|rer[レーラー]
-ir/-ier
Stier[シュティア], Kla|vier[クラヴィーア]
-or
Chor[コア], Dok|tor[ドクトア]
-ur
Kor|rek|tur[コレクトゥーア], A|bi|tur[アビトゥーア]
単語の途中で入ってきても基本的には変わりません。中でも、私が一番注意して欲しい単語が二つあります。
「willst」は「wollen(〜したい)」の二人称単数、「wirst」は「werden(〜になる)」の二人称単数。共に助動詞として使われることがあり、「Du willst das machen.」もしくは 「Du wirst das machen.」こんな感じになるのですが・・・一般的なルビを見るとどっちも「ヴィルストゥ」と表音されていることが多いんですよ。いや、これ言い分けないと意味が全然違うし・・・^^;まさしくRとLの発音を混同させている根源だー!と一人で悶々としています。
百歩譲って「willst」は今まで通り「ヴィルストゥ」でも通じます。llの部分は子音止めを意識すると綺麗になります。
「wirst」は「ヴィアストゥ」と発音してください。こっちの方が絶対通じます。「wird」も「ヴィアトゥ」です。これだけで発音もすっきりする上に簡単だし、更に通じる確率がぐっと高くなるので実験してみてください。
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