【東京VSベルリン?!】リサイクルに対する感覚の違い(?)

「どうして物が増え続けるのか?」

最近ずっとこんなことばかり考えている。いや、多分、それほど多くの物を持っているわけではないのだけど、私が自分で管理できる量を超えているなと感じているから「私にとっては多い」と言ったほうが多分正しい。心の中も含めて整理整頓が面倒臭くなってきた。

日本に来てから感じているのだけど、ゴミの分別というか、ペットボトルとか空き瓶・空き缶のリサイクルに関して言えば、びっくりするくらい徹底されているけど、なんだろう、右に倣えでやってはいるものの、そこに喜びも意義も感じられないなぁ、と感じてしまう。なぜならば、例えばペットボトルを再利用するのには莫大な費用とエネルギーがかかるし、結局どのように、またどれほど有効に再利用されているのか把握してる人は多くない。少なくとも私はよく知らない。無意味だとは思わないが、捨てるという行為にものすごくエネルギーを要する国だなと思う。

捨てるのにとにかくエネルギーがいる

まず、捨てられる日が限られていて(尤もゴミ箱を設置できないし、しないことのメリットも理解しているから、これは良い)、何するにもとにかくお金がかかる。自治体に収める500円が高いと思っているのではなく、その500円に夢も希望も感じないから嫌なのだ。別のところでは、スーツケースなんて5000円で引き取りますってところもあった。

もっとシンプルに中古の物を流通させられたらいいのになぁ〜・・・

例えば、フリマやヤフオクに出すにはくたびれてしまっているけど、まだまだはけるスニーカー、ちょっと分厚くてゴワゴワしているけど暖かい靴下、なんとなく着けなくなったブラジャー、100円均一でとりあえず買ったけど使い勝手が悪くてもう使っていないオタマとか・・・色々お家に眠っているはずなんだけど、それを適切な形でまわしてくれる人をどうやって見極めて探せるのだろうか。

特に女性特有の衣服(下着・毛糸のパンツ・レッグウォーマー・タイツ・レギンスなどなど)なんかは物資が極端に少ないところではとても貴重になりうると思うのです。必要だという固定概念を植え付ける気持ちはさらさらないけど、欲しいと思っているけど手に入らない人のところに「使い込んじゃってるけど、まだまだ使える、これを使ってもらえるのなら凄く嬉しいです、差し上げます!」って言えて、それを善意で届けてくれる窓口がほしい。ジャッジする基準として、例えば欲しいアイテムを具体的にリストアップしているところが信用できると思うのだけど、どうだろう?

要らないものは要らないと突っぱねる団体が多いドイツ?

ドイツにいる時によく使っていたのはOxfamというところ。そこは電化製品と辞書以外の使えるものはほとんどなんでも引き取ってくれるのだが、集まった中古品を販売するのはドイツで、その売り上げを発展途上国の学校作りなどに回すというコンセプト。圧倒的な量の物資をぼんと丸投げするのではなく(そうしたものが闇市なんかで高額取引されたりもするし、結局購買力のない、本来届けたかった人には届きづらい)、サービスを提供するというのが良いなと思って。それに引越し前はすごく助かりました。

あとは女性(とその子供)専用の駆け込み寺?にも時々。暴力を受けている女性たちが逃げる場合、まるで買い物に出かけるかのような格好でないと怪しまれるから、体ひとつで逃げてくることが多いらしい。だから、ひとまず自分でお金を稼げるようになるまで生活に必要なカラトリーや食器、バスタオル・シーツ類が特に重宝される。ウェブで足りないものが書いてあるから事前チェックは必要。自分が女だからつい女性贔屓になってしまうけど、やっぱり困っている女性に使ってほしいという欲がある。

それとホームレス受け入れ場所(宿泊はできないデイユース)では女性用の靴下・タオル・肌着類が欲しいって言ってた。教会も似たような物があると使えるから良いらしい。家の近くにあったから、とりあえず色々視察がてら聞いてきた時の話。

(取捨選択はしているけど)全部無料で引き取ってくれるのも魅力。やはり有料にされると二の足を踏んでしまうのが人間の真理だ。100円で買ったオタマ&Co.を引き取ってもらうのに500円かかると言われたらゴミ箱に捨てるでしょう、きっと。使い道は限りなく同じだったとしても「こういうプロジェクトをしているので寄付をお願いしています」と言われるのと「はい、キッチン用品引き取りで500円です」と言われるのでは違う。お金を寄付してくれる人と物資を持ってきてくれる人は違う人種だと認識しても良いのではないかと思う。だとすれば、アプローチも当然変える必要がある。

インターネットでリサーチすれば情報はきっとあるけど、なかなかに根気のいる作業でどうも後回しにしてしまっています。私以外にも似たような心情の人はきっと少なくなくて、だから、物は減らないのかな、と都合よく結論付けていますが、ここは良いよ!という情報がある方は是非教えてください。

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この記事を書いた人

ドイツ生まれ・育ちのラジオパーソナリティー ・マルチリンガルMC ・通訳。27歳で日本に移住。現在TOKYO FM・JFN・NHK Eテレ(「旅するためのドイツ語」)にレギュラー出演中。

今までに勉強した言語は、日本語・ドイツ語・英語・ラテン語・フランス語・スペイン語・韓国語・中国語の8ヶ国語。

ペンギン・猫・映画 ・DIY・どら焼きが好き。

FM BIRD所属。

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